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正しい臓活を

10年に1度の大寒波で、移住して初めての大雪を経験している真っ最中です。無理されずボチボチで行きましょう。

よく耳にするようになった「臓活」という言葉。みなさまはどんなイメージをお持ちですか?

鍼灸師の私は、もちろん東洋医学概論や鍼灸学を必須科目として国試を受けていますので臓腑弁証論などはしっかり認識しています。でも、最近よく耳にする「臓活」はなんだか内臓を活性させることを意としているように感じて違和感を覚えていました。

東洋医学でいう臓活は、内臓を温めて活性させることではありません。特に内臓と臓腑を同一とした見方をしておらず「臓活」について正しい見解を、ということでブログを。

基本中の基本ですので、ぜひ覚えておいていただきたいこと。(五臓について)

大前提として、西洋医学でいう臓器の概念とは異なりますので一度忘れて見ましょう。東洋医学でいう「五臓」とは、生きるのに必要な5つの働きとしています。

肝・心・脾・肺・腎・(心包)が五臓。

よく耳にする五臓六腑は、表裏の関係で胆・小腸・胃・大腸・膀胱・(三焦)とあります。経絡も同じく12の経絡(正経)があって同じように、肝経・心経・脾経……となっています。

お互いに補い合っているという基本の考えのもと、季節や色、時間や味など様々な変化をまるごと診るのが東洋医学でいう臓活。

臓活を知るために避けては通れない「五行論」は優しくふんわりわかっていた方が本当の「臓活」ができるようになります。超現実主義で西洋医学向きな私は、難しく考えず自然の成り立ちに置き換えて覚えて理解していきましたので、そんな感じで理解していただければ嬉しいです。

木・火・土・金・水(もっかどごんすい)と呪文のように暗記をしましたこの5つが五行でございます。何のことかと苦手意識を持ってしまいそうになるのも仕方ないと思います。

水が木の成長を助けて、燃えすぎた火を水が鎮火するように。お互いに関わり合いながらバランスをとって、高めたり抑制したりしながら正常に保っている。そんな感じでふわっとで大丈夫です。

この五行を体の機能に当てはめたものが五臓。

五臓の疲れを正しくキャッチして、それぞれに合った補い方で正常に整えていくことが。東洋医学でいう「臓活」なのです。

もちろん、鍼灸や漢方でのアプローチもおすすめですが、季節の食事や対応したツボ(経穴)のマッサージなどでも簡単にサポートできますので是非。

ですので、内臓を温めて活性させること=温活です。

ぜひ臓活についていつでもご質問ください。季節や時間によっても簡単にできる補い方もありますので、ご自身のメンテナンスはもちろん、家族の体調管理に東洋医学を少し取り入れてみませんか?